2021年04月16日 / 2021年04月16日

認知症の方が「利用」するデイケア施設等における感染対策とは

認知症の方が利用するデイケア施設は、免疫力が低下している高齢者を対象にしているため、感染対策にはとても気を使います。
難しい感染対策だからこそ、一つ一つを確認していきましょう。

【記事】

スタッフの感染対策

認知症の方が利用者に含まれるデイケア施設等では、スタッフの感染対策が極めて重要な課題となります。

特に、昨今の新型感染症の流行に伴い、従来から行っていたような対策よりもさらに強化した対策を行わなくてはならないケースもあります。

ここでは、デイケア施設等で勤務するスタッフの感染対策をご紹介します。



検温の徹底

まずは、検温の徹底を行いましょう。

例えば、出勤時及び休憩後の時間のに検温を実施するなど、より密度の高い検温実施が必要です。

結果的に規定よりも体温が高かった場合には、その段階で業務を停止し、必要に応じて隔離または早い段階での自宅待機をルールとして設定しましょう。

その他、スタッフ本人のみならず、スタッフと同居する家族に37.5度以上の発熱があった場合にも自宅待機をルールとして徹底することも重要です。

マスクの着用を特に徹底したいところです。勤務中は常時マスクを着用し、また鼻を出すことがないようにルールを徹底していかなくてはなりません。

また、マスクは施設側が用意するというのも一つの方策と言えるでしょう。

スタッフ各位に消耗品であるマスクを用意させるのでは対策としては不十分です。施設側が用意しておくことにより、マスクの持参漏れやマスクをスタッフが用意できなかったといった不確実性を排除して徹底的な勤務中マスク着用を実践することが可能となります。

ゴーグルの着用徹底

ゴーグルの着用も必要に応じて徹底しましょう。飛沫は目の粘膜からも侵入するリスクがあるという研究結果もあります。

そのため、マスクの着用のみならず、特に近い距離で入居者と接触する可能性のある業務においては、ゴーグルも合わせて着用を徹底したいところです。

このゴーグルについてもマスク同様、スタッフ各位に用意させるのではなく施設側が一括発注するなどして用意しておくとより確実にルールを徹底できます。

手指衛生の徹底

手指衛生の徹底は、何よりも優先すべき事項です。

といっても「手指衛生を徹底しましょう」と周知するだけでは意味がありません具体的なレベルまで落とし込んで、スタッフへ指示を行いたいところです。

例えば「事務所の入口では必ず手指衛生を行う」「入居者のスペースに入室する直後には必ず手指衛生を行う」「勤務の中で3回以上うがいも行う」「こまめに水分補給を行う」など、具体的なルール化を行うことにより、業務中の抜け漏れをある程度防止することができます。

また、除菌剤などを設置する場合には、手を近づけたりペダルを踏むことで自動噴霧するディスペンサーの設置など、可能な限り人の手が設備に触れないような工夫も必要でしょう。



休憩スペースのソーシャルディスタンス

一般的にスタッフの休憩スペースは密になりがちです。そのため休憩スペースのソーシャルディスタンスも徹底できるように休憩時間をずらすなど工夫が必要です。

交代で休憩をとることにより、スタッフ間のソーシャルディスタンスの確保が可能となります。もちろん、休憩スペースの換気も徹底的に行うと良いでしょう。

-POINT-

窓がない休憩スペースの場合は、ドアを開放してサーキュレーターなどを利用すると、効率的に換気が可能となります。

送迎車輌の換気

デイケア施設等では、送迎という業務があります。利用者とスタッフがそれぞれ密になりやすいタイミングであり、ここがまた感染症リスクが高くなる部分でもあります。そのため、送迎車両を利用する際には可能な限り換気を徹底して運行します。

その他、利用者の乗降作業を補助する際は作業の度に手指衛生を可能な限り徹底します。担当するスタッフのみならず、利用者にも手指衛生を保存するなどして徹底するようにしましょう。

-POINT-

さらに、感染対策の一環として併せて本項でご紹介しますが、送迎時に利用者の家族とコミュニケーションがとれる場合、ご家庭内で体調不良者がいないかどうかを確認するということも有効でしょう。

入浴時の清掃・除菌対応

入浴介助を行う場合には、入浴介助者はマスクとゴーグルの着用を徹底し、さらに入浴が終了した段階で利用者ごとに浴室の清掃作業を徹底しましょう。

また、この時に除菌対応もあわせて行うとより効果的です。

その他、利用者ごとに湯船のお湯の入れ替えも可能な限り行っていきたいところですが、このあたりは経費やリソースの兼ね合いもあります。そこで先述したとおり、入浴介助時の感染対策、入替時の清掃だけは最低限行うようにしたいところです。



利用者向けの感染対策

デイサービス施設等の利用者向けには、どのような感染対策が取れるでしょうか。

この問題は極めて難しい課題をいくつか含んでいます。デイサービスの業務形態上、入浴や食事介助があります。また、様々な部分で密になりがちだったり、どうしても接触を避けられないというケースもあります。

ここでは、いくつかの切り口から、新しい生活様式に即した利用者向けの感染対策や介護の在り方について解説します。



利用者全員への検温実施

利用者全員への検温実施・徹底は確実に行っておきたいところです。

例えば、デイケアであれば施設到着時に全員の検温を実施しましょう。非接触型の体温計を利用することで、迅速かつ効率的に検温作業が実施できます。

その他、食事前や入浴前、レクリエーションの前など、体温が上がる要素を含むアクティビティの前に複数回の検温を実施するのも効果的です。

これにより、その他の体温が上がる可能性を排除した状態で、本人が発熱状態にあるかどうかを確認することができます。

SpO2(酸素飽和度)の測定

酸素飽和度(SpO2、サチュレーションとも)の測定をすることで、新型感染症の病状の判断目安として用いることができます。

特にデイケア施設を利用している利用者の中には、高齢かつ認知症という方が多くいらっしゃいます。こういった方々は、酸素状態の悪化を自分で正しく判断してそしてスタッフに伝えることができないケースが往々にしてあるわけです。そのため、定期的にパルスオキシメーターなどを利用して酸素飽和度を測定するようにしたいところです。

また、パルスオキシメーター利用時には原理上、指先が冷たくなっている指ではなく、出来る限り血流のある指を利用するようにすることで、正確な測定が可能となります。また、可能な限り呼吸を安定させた状態で測定するとよいでしょう。

上記のポイントを押さえて測定をしたにも関わらず、規定値以下の酸素飽和度だった場合には、施設内の看護師や医療従事者などに必ず報告するようにしたいところです。

発熱時の利用中止・帰宅等、デイサービスの利用中止や帰宅対応



こちらについては、施設全体としてルールを決めておき、利用者の家族などへ事前に断りを入れておくとスムーズです。あわせて、同居のご家族に発熱や体調不良がある場合には利用を控えていただくようにお願いをしておきます。

その他、利用中の発熱においては状態に応じてかかりつけ医や施設と連携している医師への連携・相談も必要です。

手指衛生の励行・補助

利用者が事業所へ来た場合、また食事処から戻ってきた場合、そのまま洗面台へ手引き誘導でも構いませんので誘導しましょう。(※無論、その後のスタッフの手指衛生を忘れずに)

そこで流れとして手洗い・うがい・除菌剤の利用を促しましょう。「やっておいてください」ではなく「ご一緒しましょう」というスタンスです。

手洗いが難しい方には、除菌剤を利用した手指衛生の補助を行います。ただ単純に励行するのではなく、可能な限りスタッフが補助することにより、手指衛生の実施確認も取れます。

利用者同士のソーシャルディスタンス実施

利用者同士のソーシャルディスタンスの実施として、レクリエーション時には間隔をあけることを徹底し、飛沫が飛ばないようなレクリエーションを設定することが考えられます。

その他、食事や共有スペースでの歓談のタイミングでは一つのテーブルに着席する人数を減らしたりソファーなどに腰かけられる人員を制限するなど、徹底的にソーシャルディスタンスを実施したいところです。



まとめ

このように、デイケア施設は一般的な商業施設や宿泊施設等とは異なり、極めて高いレベルで感染対策を実施する必要があります。スタッフ・利用者双方を守ることにつながるからです。

また、施設の一括除菌も必要な選択肢のひとつと言えます。 どのような感染症対策を実施しているかHPで公開し、お便りや施設新聞等で掲示すると周囲からの信頼も得やすくなるでしょう。

mamoriaのように、手の届かない細かなスペースまで除菌できるスチームを使った除菌施工は、感染者・感染が強く疑われる方が施設から出た場合の除菌対策としてもおすすめできます。