2021年01月27日 / 2021年03月04日

感染疑いが出た現場での消毒は適切か?─結果が出てからでは遅い本当の理由

新型コロナウイルスの場合、感染したという結果が示されてから対処しても遅いという見解があります。この記事では感染疑いが出た時点でどのような対処法をとるべきか詳しく解説いたします。

【記事】

新型コロナウイルスへの感染は職場内において急速に広がるリスクがあります。 感染疑いが発生した際には除菌作業を実施して安全な職場環境の復旧に努める方策を立てていることが多いでしょう。

しかし、本当に感染疑いが出たら現場を除菌すれば十分なのでしょうか。 実は感染したという結果が示されてからでは遅いという見解があります。 この記事ではその真偽について紹介し、感染疑いが発生したときの正しい対処方法を解説します。



感染疑いが出た現場での除菌は適切か

37.5℃以上の熱があるときや風邪に似た症状で体調が思わしくないときには新型コロナウイルスの感染疑いが持たれます。 この時点では本当に新型コロナウイルスに感染しているかどうかがわからない状況ですが、現場を徹底して除菌する必要があるのかと疑問に思うかもしれません。

結論から言えば、感染疑いが発生したら速やかに除菌を実施するのが適切な対応です。 感染疑いがあるだけで新型コロナウイルスに感染していない可能性もありますが、検査を受けて感染しているかどうかがわかるのは数日後です。

本当に感染者だった場合には周囲にウイルスを拡散させてしまっている可能性があるでしょう。 除菌せずに他の人がその場で活動していたら次々に感染が広がるリスクがあります。

もしクラスターが発生してしまったら会社としては社会的地位を失うことになりかねません。 対応がひどいと思われたり、不安を抱かれたりして従業員に会社を退職されてしまうリスクもあります。 ウイルスがあるという最悪の事態を考えて除菌をするのが安全策なのです。

また、新型コロナウイルスの検査は陰性だったけれど、他の感染性のウイルスや細菌などに感染しているというケースも考えられます。 この際にも徹底的な除菌を行えば周囲への感染拡大を防止できます。 このようなときには適切な対応だったと認められるでしょう。

新型コロナウイルスの感染が疑われるような症状が出ている時点で何らかの感染症のリスクが高いと考え、除菌を実施しておけば安心です。



感染疑い発生ーその時すべきことー

感染疑いが発生したときにはどのような対処をすべきなのでしょうか。 感染疑いがある人がPCR検査を受けて結果が出てから動き始めようと考えるかもしれません。

しかし、検査結果を待って初動を怠ると対応が遅くなりすぎてしまい、職場内での感染拡大が起こるリスクが上がります。 防止策としてまずすべきことは以下の通りです。

対象者の出勤停止

感染疑いの対象者にはすぐに出勤停止を命じなければなりません。 まだ疑惑の段階とはいえ、感染していたとしたら周囲の従業員に感染が広がるリスクがかなり高いでしょう。 顧客対応をしている従業員なら顧客にまで感染が広がる可能性があります。 検査を受けるように指示し、結果が出るまでは自宅待機とするのが基本です。

新型コロナウイルスの感染では感染を疑われた時点では本人が元気な場合もしばしばあります。 症状の重さは個人差が大きく、ほとんど無症状で熱だけがやや高いという事例もあります。 厳しく出勤停止を命じないと検査だけ受けてまた出勤しようとするかもしれません。 再度出勤されてしまうと除菌の実施が大変になるだけでなく、他の従業員の不安やリスクも大きくなります。

会社や従業員のためにも当面は自宅待機で検査結果が出たらすぐに連絡するように伝えるのが重要です。

社内での濃厚接触者調査

続いて、感染疑いの対象者と濃厚接触をした従業員について社内で調査を実施します。 新型コロナウイルスの感染から発症までには1日~12.5日、典型的には5日~6日かかります。 この間に濃厚接触をした人も感染しているリスクがあるため、該当者には速やかに帰宅することを要請して14日間を目安に自宅待機とするのが適切な対応です。

職場で対面の調査を行うと感染リスクがあります。 メールや社内システムを使って一斉調査を実施して指示を出すのが安全策です。 特に濃厚接触者ではないかと疑われる人については担当者から直接電話で話を聞くなど、網羅性を重視した調査を実施するのが大切です。

除菌業者の手配

新型コロナウイルスの感染疑いが発生したら徹底的な除菌をするのが重要です。 従業員で除菌作業をすることもできますが、除菌業者を手配して実施してもらうのが安全策です。 余すところなく除菌をするには除菌剤の噴霧が効果的です

プロだからこそ的確に扱えるものなので、使い慣れていない従業員に任せるのは得策ではありません。 また、感染リスクを下げるための対応を正しく行っている除菌業者でないと、本当に感染していた場合に感染者がさらに出てしまう可能性が高くなります。 業者に依頼をすることで除菌の確実性が上がり、従業員の安心を得ることもできるでしょう。

ただ、業者に依頼しても除菌の依頼が多くて混み合っている傾向があります。 その際には一時的にリスクの高い場所を封鎖しておいて、業者の手配を済ませて検査結果を待つのが適切です。 感染疑いの段階で手配をしておくことで実際に感染が判明した場合、少しでも早く除菌を実施してもらえる可能性があるからです。 仮に検査結果が陰性だったとしても、上述のように他のウイルス感染などによる症状である可能性もあります。

インフルエンザウイルスのように高い感染性のウイルスに感染していたとして、除菌をしてしまえば心配が減ります。 このように様々なリスクを考えてできる限り迅速な対応を取れるようにするには、感染疑いが発生した時点で除菌業者に連絡を取るのが肝心なのです。



PCRの検査結果が出る「前」に動くべき理由

感染疑いの時点では該当者だけ検査を受けに行かせるだけで良いではないかと思うかもしれません。 検査結果の連絡が来てから落ち着いて感染拡大防止に取り組めば十分と考えている現場もきっとあるででしょう。

しかし、感染疑いがわかった時点で諸々の対応を始めておかないとリスクは大きくなる一方になります。 新型コロナウイルスはPCR検査によって感染の有無を診断します。 各都道府県により異なりますが一般的にPCR検査を受けるためにはまず、かかりつけ医や新型コロナウイルスに関係する相談窓口に相談をします。 感染が疑われる場合は指定の医療機関を受診し、医師が検査の必要性を判断し検査を実施します。

そして、PCR検査を受けてから結果が出るまでにはだいたい2営業日から3営業日が必要です。 検査結果は本人のプライバシーにかかわるものなので、本人に電話などで直接伝えられます。 その本人が会社に結果がどうだったかを伝えるとようやく会社が対策に動き出せるようになります。 ここまでに少なくとも2日か3日はかかりますが、本人がすぐに会社に連絡できる状況ではないかもしれません。 体調が悪くて電話どころではなく、一週間以上経過してからようやく連絡が取れるようになるというケースも考えられます。

除菌しないまま現場を放置していると、その間にも感染が拡大してしまうリスクがあるのは明らかです。 除菌は必要だとしても濃厚接触者の調査は本人のプライバシーにも関わるからやめておこうと考えるかもしれませんが、濃厚接触者が感染していたらそこから感染が拡大していきます。 場合によってはクラスターが発生してニュースで取り上げられてしまこともあるでしょう。

このような問題を引き起こさないためにはとにかく早く手を打つことが大切です。 最悪のケースを想定して対応しておくことにより、被害を最小限に食い止めることができます。 感染疑いが発生したら感染者だという想定で行動を起こしておき、検査結果が陰性だったらそれで良いと考えるのが大切です。

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