2021年01月28日 / 2021年03月04日

新しい生活様式、除菌の管理にも変化の兆し─いま事業者として準備したいこと

新型コロナウイルスの感染拡大によって生まれた「新しい生活様式」という概念。この記事では事業者の方がどのようにウイルスに備えるべきなのか詳しく解説いたします。

【記事】

新しい生活様式を余儀なくされる世の中となり、事業者も事業を継続できるようにするための対策を迫られるようになってきています。 コロナ禍の影響として大きいのが「除菌管理」の考え方が一転したことですが、その詳細を理解できているでしょうか。

実は事業継続に向けた対応をしているつもりが、正しい対策ができていない場合もあります。 この記事では何が問題になり得るのかを紹介した上で、事業者が何をしていくべきなのかを解説します。



新しい生活様式で変化する「除菌管理」の考え方

新型コロナウイルスの感染拡大によって新しい生活様式の概念が広まりました。 今までの生活様式との大きな違いとして取り上げられているのが「除菌管理」です。 今までも「衛生管理」の取り組みは進められてきました。 「除菌管理」が衛生管理と異なっているのは、除菌・消毒をより徹底しているということでしょう。

例えば、手洗いの励行だけでなく、手指の消毒が日常生活の中で求められています。 このような生活様式の変化に事業者も追いついていかなければならず、各事業者では除菌液を各所に設置して対応をしている状況があります。 そのあり方も厚生労働省の発表に則るだけでなく、新しい生活様式の考え方に応じた方法で取り組むことが求められているのです。



施設・事業所内の対策が不十分なケースとは

各種施設や事業所などでは十分な除菌管理をしているつもりであっても、感染対策をする上では不十分な対応しかできていないケースが散見されます。 以下に代表例を挙げるので、もし懸念点があるようであれば、除菌対策を検討し直してみましょう。

設置している消毒液の濃度が低い

消毒液を設置して従業員も来客も徹底して消毒をしているから大丈夫だと考えているかもしれません。 しかし、消毒液の有効成分の濃度が低いために効果があまりなく、対策としては不十分な場合があります。

消毒液として一般的にはアルコールが用いられていて、エタノールが最も主流です。 エタノールの濃度として有効性が示されているのは70%以上95%以下です。 60%台のエタノールの濃度でも有効性が示唆されているので差し支えないと厚生労働省は発表しています。

しかし、さらにエタノールの濃度が下がっていくと効果も低下してしまい、あまりにも濃度が小さいと消毒効果がほとんどなくなります。 市販されている除菌液にはエタノール濃度が60%以下の製品もあるので、設置している消毒液の濃度を確認してみることが大切です。

消毒液・除菌液が新型コロナウイルスに対応していない

新型コロナウイルスに対応している消毒液・除菌液を使っていないために対策が不十分というケースもあります。 消毒液にはアルコール濃度が低いものがあることは既に説明しましたが、それでも消毒液として販売されているのはなぜかと疑問に思った人もいるでしょう。 新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにエタノールが大量に使用されて供給不足になり、アルコール濃度が低くても有効な製品を供給しなければならなくなりました

その影響で各社が消毒に用いられることのあるベンザルコニウムなどを添加して、アルコール濃度を下げた消毒液を精力的に販売するようになっているのです。 一般に消毒液などに用いられている成分なので、アルコールと組み合わせればウイルスを消毒できるとは考えられるでしょう。 しかし、エタノールに比べるとベンザルコニウムなどはコロナウイルスに対して有効ではないという知見もあります。

このような除菌・消毒液の使用は、一般的な細菌やウイルスの除菌という視点では問題はないとしても、新型コロナウイルスの感染防止という角度からは適切な対応ではないと考えざるを得ないのです。

除菌液が不足している・設置場所が不適当

そもそも除菌液が不足していて十分に使用できていない現場もあります。 除菌液のボトルは設置されていても中身がいつも空になってしまっていては意味がありません。 在庫が手に入らない場合ももちろんですが、在庫があっても誰も補充しないのでは除菌管理が不十分を言わざるを得ない状況です。

除菌液補充のルールも整えて運用する必要があります。 また、設置場所が不適当で感染を発生させるリスクがあまり下げられていないケースも散見されます。 施設や事業所などの外から中に持ち込まないようにするには、入り口付近に設置するのが適切です。 しかし、手で開け閉めするドアの内側に設置してあるとドアの持ち手まではウイルスが付着するリスクがあります。 従業員がそのドアを開けて出て行き、その手で口を拭ってしまって感染するといった可能性は否定できません。

しかし、ドアの外側に設置して除菌できるようにすればこのような問題は起こりにくくなります。このように設置場所もよく考えて検討しなければならないのです。



事業者として「いま」準備したいこと

このように不十分な除菌管理がしばしば見られる中で、事業者はどのような対策をするのが合理的なのでしょうか。 新しい生活様式が始まった今、必要な準備を3つ挙げて詳しく解説します。

来訪者向け手指除菌剤の拡充

事業継続をするためには外部から新型コロナウイルスが所内に入ってきてしまうのを何としてでも避けなければならないでしょう。 来訪者にも必ず手指の除菌をしてから入ってもらう仕組みを作るのが大切です。 そのために欠かせないのが来訪者向けの手指除菌剤を拡充することが欠かせません。 目立つところに設置して所内に入る際には入り口の前で除菌してもらうようにすれば、手指を介したコロナウイルスの侵入リスクは低減できるでしょう。

来訪者は必ずしも除菌をしてくれるとは限らないのは確かです。 ただ、十分量の在庫を準備しておけば、除菌液が空になっているから使えないといったケースはなくなります。 また、不特定多数の人が出入りする場合には従業員用と分けて設置するのも効果的なので、設置場所の確保を検討しましょう。

社内従業員・出入り業者の衛生意識徹底

社内従業員や出入り業者については接触による感染リスクが高いので衛生意識を徹底してクラスターを発生させないようにするのが大切です。 従業員には教育研修の機会に衛生管理のあり方について指針を伝えましょう。 朝礼などを実施しているなら「外出したら毎回必ず手指消毒をして感染防止に努めましょう」といった呼びかけをするのが効果的です。 目立つところにポスターを貼って普段から目に入るようにすると意識も高まります。

出入り業者にも繰り返し説明を実施し、コンタクトを取った従業員には業者の出入りのときに声がけをするように促すのが効果的です。 出入り業者の衛生意識があまりにも低い場合には上層部にコンタクトを取って改善を依頼することも検討した方が良いでしょう。

事業所内・施設内の全体除菌の検討

感染リスクを下げるためにも事業所内、施設内の全体除菌も検討しましょう。 徹底して除菌をしようと心がけていたとしても、予期せぬところから新型コロナウイルスが侵入する可能性はあります。

従業員でも来訪者でも新型コロナウイルスのキャリアが入ってしまったら、所内にいる人が感染するリスクがあることは否定できません。 事業所内、施設内のどこにどのくらいの新型コロナウイルスが残っているかはわかりません。 その対策として全体除菌を定期的に実施するのは有効な対策です。



業態に即した万全の備えでリスクを避ける

事業継続のためには事業所内や施設内で感染者を出すわけにはいきません。 新型コロナウイルスが終息するまではコストをかけてでも対策に取り組んでいくことが必要です。 業態によってどのような除菌管理をすれば万全かは異なるので、人の出入りの様子や業務の内容を考慮してリスクを可能な限り避けられる対策を実施していきましょう。

その取り組みは対外的に対策をしているアピールになるという面もあります。 定期的な対策実施を前向きに検討してみましょう。

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